以前と比べると銀行系のキャッシング(カードローン)が増えたと思いませんか?少し前まではキャッシングといえば消費者金融で、
ユニークなCMがゴールデンタイムに流れ、
駅前では常に消費者金融のティッシュが配られていました。今ではそれと入れ替わったかのように有名芸能人を起用した銀行系キャッシングのCMが流れ、
Yahooのトップページには常にどこかしらの銀行系キャッシング(カードローン)の広告が出ています。
では、なぜ今まで銀行はキャッシング業務を扱っていなかったのでしょうか。正確に言うと扱わなかったのではなく、ノウハウがなく扱えなかったからです。
銀行の融資は有担保主義、つまり不動産などを「借金のカタ」にすることで貸し倒れ時のリスクをカバーして融資をしていました。融資先は企業ばかりで、
個人への融資は歯牙にもかけていませんでした。ここに目をつけた消費者金融が台頭し、大きな利益を上げるようになりました。
銀行も見よう見真似で1980年代に個人向け少額融資に参入しようとしましたが、全く繁盛せず、大量の不良債権を生み出しました。
無担保融資や回収のノウハウが全くなかったからです。すぐにでも必要だから申し込もうとする顧客に対し「まずは当行で口座を開設して預金を積み立ててください。
その預金額に応じて融資を検討します」と的外れな回答をしたり、審査に一週間以上かかったりと、消費者のニーズからはかけ離れた商品設計でした。
また、消費者金融が設立した信用情報機関の情報を閲覧することができなかったので(貸し倒れ歴などのブラック情報だけは閲覧できた)、
顧客の債務状況などを知ることが出来ずに正確な審査ができなかったことも影響しています。
しかし、2000年代に入ると消費者金融会社を保証会社とする銀行系キャッシング(カードローン)が登場しました。次第に消費者金融会社自体を傘下に収める銀行も現れ、
消費者金融のノウハウを学んでいきました。そして2010年の貸金業法改正により、信用情報機関の情報を全て閲覧できるようになり、総量規制の対象から
銀行が外されるなど、銀行にとっての追い風が吹いたのです。そして現在のように、キャッシング市場でのシェアを急激に拡大しているのです。
消費者金融は怖いけれど銀行は安心、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、銀行系キャッシングでも、融資や回収のやり方は消費者金融と同じですし、
消費者金融会社が保証会社となっているケースが大半です。つまり、万が一返済不能となった場合には、消費者金融会社から督促が来ます。
もちろん消費者金融会社だからといって昭和時代のような暴力的な取立てはしませんが、相手が銀行でも消費者金融でも、「借金をしている」という緊張感を忘れずに、
計画的な借入と返済をすることが大切です。