あまり聞きなれない言葉ですが、調停とは第三者を交えた話し合いのことです。特定調停とは簡単に言うと債務者(利用者)、債権者(キャッシング会社)、調停委員の三者面談にて、返済について話し合う方法です。ただし実際には調停委員が本人に代わって債権者と交渉をします。専門家に依頼しなくても手続きが出来るため、費用が格安なことがメリットです。債権者一社あたり、申立印紙代と切手代を合わせて千円程度です。ただし準備や手続きに時間がかかる可能性があり、裁判所に正式な手続きを行うまで取り立てが止まらないというデメリットもあります。取り立ての連絡に対応しながら手続きを進めることは精神的な負担になるかもしれません。必要書類は、申立書、住民票、給与明細3か月分で、印鑑と共に簡易裁判所へ持参します。土日祝日には手続きができませんので、平日仕事を休めない方にはハードルが高いかもしれません。このような場合には、費用はかかりますが弁護士などの専門家に依頼をすることも可能です。
特定調停で話し合われる内容は任意整理とよく似ており、債務を利息制限法で計算しなおして元金を減額し、一括返済、もしくは分割返済を話し合います。ここの計算過程で過払い金が発生していることが判明しても、調停手続きの中で請求することはできません。別途手続きをする必要性が生じます。
晴れて話し合いがまとまれば、調停調書が作成されます。この調書の中には話し合いで決められた事項が記載されています。注意しなければならないのは、この調停調書は債務名義という強制力を持っていることです。債務名義とは、キャッシング会社と利用者の間で結ばれただけの私的な契約の存在が公に認められたことを意味し、もし債務者が調停調書の内容どおりに支払いを行わなければ、キャッシング会社は直ちに給与差し押さえなどの強制執行をすることができます。せっかく特定調停を行っても、調停調書どおりに支払えずに給与差し押さえなどをされていしまっては今までの苦労が報われません。安易に特定調停を申し立てる前に、返済能力などを充分に考慮する必要があるでしょう。