多重債務者とは、複数の業者から返済能力を超える借金をしている人のことで、日本全国に150万から200万人いると言われています。札幌市の人口が約190万人、
福岡市の人口が約140万人であることを考えると、相当な数に上ることが分かります。独立行政法人国民生活センターはこの問題への対策を立てるべく、
多重債務者の実態調査に乗り出しました。調査対象者は、弁護士事務所などへ債務整理の相談に訪れた585人で、調査対象はキャッシング(消費者金融会社、
信販会社、商工ローンなど)です。
初めて借り入れをした理由は?
1 収入の減少・・・25.6%
2 低収入・・・20.0%
3 借金返済・・・19.8%
4 事業資金の補填・・・16.2%
5 物品購入・・・14.2%
6 ギャンブル費・・・13.0%
7 保証、肩代わり・・・10.1%
8 遊興費・・・8.5%
返済が困難になった時期に借入をした理由は?
1 借金返済・・・51.5%
2 収入の減少・・・45.1%
3 低収入・・・20.9%
4 事業資金の補填・・・12.5%
5 ギャンブル費・・・12.0%
6 保証、肩代わり・・・7.9%
7 遊興費・・・7.7%
8 物品購入・・・5.6%
最初に借り入れた理由と返済が困難になった時期に借り入れた理由の大部分を、収入に関する事由が占めています。しかし、低収入を理由にする借り入れが20.0%
と20.9%と大差が無いのに対し、収入の減少は25.6%から45.1%と急増しています。収入が減った分をキャッシングで補填していることが窺えます。
最初から借金返済のためにキャッシングをしている人も少なくはありません。その時点でかなりの債務を抱えている状態であったと考えられます。
そしてついには返済が困難な時期の借り入れ理由のトップに躍り出ます。元々は困窮していなかった人も次第に支払いが苦しくなり、自転車操業が始まってしまったことが
読み取れます。
最初は買い物のためにキャッシングをする人が14.2%もいたにも関わらず、返済が困難な時期になると5.6% にまで減少します。買い物をしている余裕がなくなって
しまったと考えられます。注目するべきはギャンブル費と遊興費です。返済が困難になってもここの費用があまり削られていません。